お茶は製造工程で茶葉をどれだけ発酵させているかによって、「緑茶」「紅茶」「烏龍茶」のように分類されています。
ほとんどの日本茶は発酵を行わない緑茶(不発酵茶)のことが多いです。
そんな中、茶葉を発酵させてつくられた日本茶があります。
それが「碁石茶(ごいしちゃ)」です。
「碁石茶」は、免疫力を高めるのを助けてくれる効果があります。
そんな「碁石茶」ですが、栄養価が高くて良いお茶だといわれても「よくわからない」、「知らない」から試すのはためらってしまう、そんな方が多いのではないでしょうか?
そんな方はぜひご覧ください!
今回は「碁石茶」について詳しくご紹介しています。
- 「碁石茶」を試してみたい
- 栄養価が高いお茶について知りたい
- 日本の発酵茶について知りたい
こんな方におすすめの記事になります。
それでは「碁石茶」についてご紹介します。
Contents
「碁石茶」とは?
「碁石茶」は、日本茶の中では珍しく製造中に茶葉を発酵させる工程がある発酵茶です。黒茶や後発酵茶の部類のお茶になります。
生産地は高知県長岡郡大富町です。
茶葉を摘んで蒸した後、天日干しで発酵させ、さらに漬け桶で発酵させて乾燥させることで「碁石茶」は出来上がります。
同じく紅茶や烏龍茶も発酵させて(酸化発酵)つくられるお茶です。しかし「碁石茶」はそれらとは違い、乳酸菌や麹菌などの微生物によって発酵させた(乳酸発酵)お茶です。
見た目は、ほぼ黒色で四角い形をしている発酵茶です。
高知県長岡郡大富町でのみ生産されているので「碁石茶」はあまり出回っておらず、近年では幻のお茶とも言われています。
製造方法
「碁石茶」の製造工程になります。
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STEP01茶摘み7月中旬頃に行われる
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STEP02蒸し蒸し桶に茶葉をつめて、約1~2時間蒸す。出た茶汁は二次発酵用に保存
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STEP03カビ付け室内に筵を敷き、茶葉をのせる。その上に筵をかけ約7~10日間カビ付け
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STEP04漬け込み桶に蒸した時に出た茶汁を加え、重石をのせて漬ける。10~20日間乳酸発酵させる
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STEP05裁断茶葉を2.5~4cm四方(碁石状)に裁断する
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STEP06乾燥カビが生えないように注意しながら、茶葉を天日干しする
「碁石茶」はこのようにしてつくられます。
名前の由来
お茶の名前には地名をそのままつけることが多いですが「碁石茶」は違いますよね。
そんな名前に特徴がある「碁石茶」ですが、どのような理由でそう名付けられたのでしょうか?
「碁石茶」はその名前のとおり、碁石のように見えるからそんな名前なんです!
製造の仕上げ段階である、「碁石茶」を筵(むしろ)に置いて天日干しをしている時の様子が黒い碁石を並べているように見えることからそう名付けられました。
「碁石茶」の効能
栄養価が高いといわれている「碁石茶」の効能にはどんなものがあるのでしょうか?
「碁石茶」はカラダの免疫力を高めてくれる効果があります!
「碁石茶」に含まれている植物性乳酸菌がこのような効果をもたらしてくれています。
その効果は研究によって確認されています。
本研究は2010年と2011年のH1N1 2009インフルエンザ流行病と季節性インフルエンザの間のウイルスに対する子供のためのその臨床的予防効果を評価することを目的とした。乙葉町中学校の学生は発生ごとにゴイシ茶を与えられた。3年間の臨床試験の結果、ゴイシ茶を摂取しなかった場合、感染リスクが2倍になったことが示されました(オッズ比2.0、95%秘密区間1.1〜3.8、P= 0.02)この所見は、ゴイシ茶がヒトの感染を遅らせることによってインフルエンザ感染を予防する可能性が高いことを示した。
ライフサイエンス出版株式会社より引用
どんな味・香りがするのか?
カラダの免疫力を高めてくれるという「碁石茶」。気になるのは味や香りについてですよね。
「碁石茶」は他の日本茶と比べると、強い酸味とクセのある苦味が特徴のお茶です。
どちらかというと、プーアル茶によく似た味・香りがします。
酸味が気になる場合はハチミツやシロップを入れると、マイルドになるのでおすすめです。
まとめ
「碁石茶」についておわかりいただけましたでしょうか?
ご紹介したことをまとめますとこのようになります。
- 「碁石茶」は製造が高知県の一部の地域でのみ生産されている
- 乳酸発酵させたお茶
- 「幻のお茶」と言われている
- 飲むとカラダの免疫力を高めてくれる
実は「碁石茶」はまだ研究がそこまで進んでいません。まだまだ良い成分が含まれているかもしれないということですね!
気になった方は、Amazonや楽天市場などの通販サイトでも販売されているようなので、試してみられてはいかがでしょうか?