お茶のまめ知識

【基本がわかる!】茶道のお正月の茶事『初釜』って何をするの?

茶道のお正月行事である「初釜(はつがま)」をご存知でしょうか?

茶道を習っていた方やお茶のことに詳しい方なら知っていらっしゃることが多いでしょうが、あまりお茶について馴染みのない方は「初釜」について知らないと思います。

この記事では、その「初釜」のついてご紹介します。

おちゃこ
おちゃこ
これを読めば「初釜」の基本についてきっとわかるはず!

せっかく日本人に生まれたのなら、日本の伝統である「初釜」をやってみませんか?

Contents

茶道のお正月行事「初釜」とは?

「初釜」とは、新年初めて行われるお茶会のことをいいます。また新年となり初めて茶道のお稽古を始める日のことでもあります。

どちらにしても「初釜」を行うことで新年をお祝いするのです。所謂、茶道の新年会のようなものですね。

「初釜」が行われる日は?

「初釜」が行われるのは、お正月当日から1週間くらいはみなさん家族とゆっくり過ごしたいですし忙しいときなので避けて、1月10日ごろに行われることが多いようです。

早くても三が日が終わってから行われます。

「初釜」ですること

「初釜」ですることは、簡単にまとめるとこのような感じになっています。

  1. 床の間に飾られた掛け軸や生けられた花を拝見
  2. 茶懐石(懐石料理)をいただき、
  3. 亭主(お客さんを招き、もてなす人)のお点前を拝見した後、
  4. お濃茶(一般的なさらっとした抹茶)やお薄茶(お湯が少なく、練るように点てられた抹茶)をいただきます。

床の間には、新年にふさわしい掛け軸結び柳に椿の花を飾ることが決められています。

このようなものがあることによって新年の訪れを楽しむことができますね。

茶道の流派によっては多少異なる場合もあります。

 

「初釜」に参加するために用意するもの

開催されている「初釜」に招かれたお客さんとして参加するためには何を用意すればいいのでしょうか?

持ち物

懐紙(かいし)

お菓子をいただくときに自分の分を取り分けるための皿代わりとして使用したり、お抹茶を飲み終わった後のお茶碗を拭うときに使用します。

袱紗(ふくさ)

会費を納めるときに使用します。

扇子(せんす)

床の間に飾られた掛け軸やお花、「初釜」で使用されるお茶道具を拝見するときに使用します。

手拭(てぬぐい)またはハンカチ

懐石料理をいただくときに、膝にかけたり手を拭いたりするのに使用します。

替え足袋(かえたび)または足袋カバー

茶室に入る前に、替え足袋に履き替えるか足袋カバーを使用することで、道中の汚れがついていないきれいな状態で入ります。

招いていただいた茶室を汚さないために使用するのです。

 

おちゃこ
おちゃこ
茶道を習っている方なら、袱紗ばさみ(茶道具を入れておくもの)に入っているもので大体そろいますね。手拭と替え足袋をさらに用意するくらいでしょうか。

服装

「初釜」に招かれたとき、気になるのは服装ですよね。基本的には和装で訪問します。

  • 男性:和服・ダークスーツ
  • 未婚女性:振袖
  • 既婚女性:紋付の色無地・小紋・付け下げ・訪問着

髪の毛は垂れ下がらないようにすっきりまとめておくのがベストです。

洋装でも大丈夫な場合があります。気になるときは主催者の方に確認しましょう。

 

「初釜」のお菓子

「初釜」でいただくお菓子は茶道の流派によって異なります。

表千家

常盤饅頭

白い見た目のお饅頭です。中には緑色に染められた白小豆が入っています。

半分に割ると松に雪が積もっている様子を思わせるお菓子です。

裏千家

花びら餅

丸く平らな白餅に赤い小豆汁で染めた菱形の餅を重ね、ふくさゴボウと白味噌餡を挟んだお菓子です。

ふくさゴボウで押し鮎が、白味噌餡で京の雑煮が見立てられています。

武者小路千家

都の春

小豆餡を芯に使ったきんとん仕様で、緑色と紅色に染められています。

緑が柳を表し、紅は花を表すことで京の春を思わせるようなお菓子です。

 

簡単な「初釜」を自分でやってみよう!

「初釜」について説明しましたが、茶道のイベントにいきなり行くというのはなかなか腰が引けることでしょう。招かれることがないとなおさら参加しづらいです。

そんな方は「初釜」を簡略化して、自分の家でお薄茶を点て、おいしいお菓子を一緒にいただいて雰囲気を味わうのでもいいと思います。

絶対にどこかで開催されている「初釜」に参加しないといけないことはないのです。

 

おわりに

日本の伝統文化である茶事の「初釜」を行い、茶道をもっと身近に感じられるようにみなさんで楽しみましょう!

絶対に形式どおりにやる必要はないのです。

それよりも思いを引き継ぎ、大切な文化を風化させないようにすることの方が大切だと私は感じます。

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