お茶のまめ知識

お正月のお菓子【花びら餅】とは。由来や特徴

おちゃこ
おちゃこ
お正月のお菓子と言えば「花びら餅」だよね!
ティー
ティー
「花びら餅」って何?
おちゃこ
おちゃこ
えっ!
あんなにおいしいのに知らないなんてもったいない!

花びら餅」をご存知でしょうか?

お正月に食べるお菓子として有名で、年末から年始にかけて和菓子店やスーパーなどでも売られている和菓子です。

それだけいろんなところで売られているということは、お正月に「花びら餅」を食べることが日本の文化として根付いているのではないでしょうか。

そんな「花びら餅」について知らないなんてもったいないと思いませんか?

 

「花びら餅」の味はもちろんおいしいのですが、見た目が特徴的でおもしろいお菓子です。

そんな「花びら餅」の由来や特徴などをご紹介します。

 

 

Contents

「花びら餅」の由来

まずは「花びら餅」の由来についてご紹介します。

ここまで「花びら餅」が全国的に食べられるようになったのはなぜなのでしょうか。どのように広まっていったのでしょうか。

「花びら餅」は「菱葩餅(ひしはなびらもち)」とも言います。

「花びら餅」が誕生したのは日本のある儀式から?:「歯固めの儀式」とは

「花びら餅」の発祥は平安時代までさかのぼります。

平安時代の新年行事に「歯固めの儀式」というものがあります。この「歯固めの儀式」が簡略化されたものが「花びら餅」なのです。

「花びら餅」の前身ともいえる「歯固めの儀式」ですが、いったいどのようなことをする儀式なのでしょうか?

まず「歯固めの儀式」は長寿を願って行われていた儀式です。

始めは、白餅の上に紅色をした菱餅を敷き、その上に猪肉・大根・鮎の塩漬けのような固い食べ物をのせてそれを食べる儀式だったそうです。

どういうことかというと、固い食べ物を食べてそれを食べることができたら歯が丈夫だということがこの儀式で確認できます。

そして、歯が丈夫だということは健康・長寿であるということを表しています。

「歯固めの儀式」が簡略化され「花びら餅」として日本全国に広まる

「花びら餅」の前身ともいえる「歯固めの儀式」ですが、時が経つにつれ段々と簡略化されていきました。

どのように簡略化されたのかというと、

白餅の上に紅色をした菱餅を敷き、その上に猪肉・大根・鮎の塩漬けのような固い食べ物をのせたもの。

鮎の塩漬けはゴボウになり、雑煮はおもちと味噌餡でできたものになったりともっと簡略化される。

最終的に現在よく見る形の「花びら餅」となる。

このように「歯固めの儀式」が簡略化され、「花びら餅(宮中雑煮)」へと変化しました。

 

元々の「歯固めの儀式」で食べられていたものから「花びら餅」へと簡略化されてから日本全国へどんどん広まっていきます。

明治時代には、茶道裏千家のお正月の茶事である「初釜」のときに「花びら餅」を使うことを許されました。

お正月にいただくお菓子として今も引き継がれています。

【基本がわかる!】茶道のお正月の茶事『初釜』って何をするの?茶道のお正月行事である「初釜(はつがま)」をご存知でしょうか? 茶道を習っていた方やお茶のことに詳しい方なら知っていらっしゃること...

このように「歯固めの儀式」が簡略化されて広まりやすくなり、さらに「花びら餅」が茶道のお正月の茶事で使われるお菓子となることで、現在「花びら餅」がここまで知られる全国的なお菓子となったのです。

おちゃこ
おちゃこ
お茶とともに「花びら餅」のことが広まっていったんですね。

 

「花びら餅」の特徴

ここからは「花びら餅」の特徴についてご紹介していきます。

「花びら餅」の見た目

「花びら餅」は見た目にとても特徴があります。

白い半円状のおもちからゴボウがヒュッと出ていたりと、あまり見たことがない見た目のお菓子ですよね。

おちゃこ
おちゃこ

食べたことがないと、特に目立つゴボウがおいしいのか気になりますよね。
私自身「これは本当においしいのか?」と疑問を持っていました。

「花びら餅」は何でできているのか細かく説明していくと、丸く平らな白餅(求肥)に小豆汁によって紅色に染められた菱餅をのせ、さらにその上に白味噌餡ふくさゴボウ(甘く煮たゴボウ)がのり、それを半分に折りたたんだものになります。

それがあの特徴的な見た目になっているのです。

「花びら餅」に入っているふくさゴボウですが、昔は2本入っていたそうです。今は1本入っていることが多いです。また、紅色の菱餅も今は紅に染められた餡となっていることが多くなっています。

「花びら餅」の味

そして気になる「花びら餅」の味。見た目が特徴的なので味も予想しづらく気になりますよね。

簡単に言えば、「花びら餅」は甘じょっぱい味です。

おもちの中に入っている白味噌餡が上品な甘じょっぱさをつくっています。

和菓子って砂糖の甘いイメージがありますが、「花びら餅」は甘ったるくなく、どなたでも食べやすい味だと思います。

 

また、「花びら餅」の特徴であるふくさゴボウが固くて食べにくそうに見えますが、甘くよく煮られているのでやわらかく全く気になりません。むしろおいしいです!甘い餡にもよく合う味になっています。

 

おわりに

「花びら餅」の由来と特徴をについて簡単にお伝えしました。

「花びら餅」は茶道を習っている方でないとあまり食べる機会がなく、見た目は知っていても食べたことがなくて味を知らなかった方も多かったのではないでしょうか?

この記事で、

「花びら餅。ちょっと気になるな。」

「今度食べてみようかな?」

というような気持ちになっていただけたらうれしいです。

「花びら餅」は和菓子の甘さが苦手という方でもわりと食べやすくおすすめできます。

見た目のせいで「花びら餅」を食べることを敬遠していた方もぜひ召し上がってみてください。

\応援にポチっとお願いします!/

にほんブログ村 グルメブログ 茶へ