紅茶の製造方法は大きく分けて3つあります。
- オーソドックス製法
- アン・オーソドックス製法
- セミ・オーソドックス製法
の3つです。
その中でも「アン・オーソドックス製法」で作られる紅茶は、短期間で大量に作るのに向いている、さらに低コストでもあるという製造方法なので、現代よく使われている製法です。
そんなアン・オーソドックス製法の中にも、さまざまな製法があります。
今回はこの記事で、オーソドックス製法の代表的な2つの製法についてご紹介します。
ご紹介するのは以下の2つの製法です。
- CTC製法
- ローターバン製法
それではご紹介していきます。
Contents
CTC製法
CTC製法は、CTC(ローラー)機という茶葉を揉捻するための加工機を使った製造方法です。
CTC機とは、葉をつぶして切断し、丸い形に整え、1㎜~2㎜ほどの粒状の茶葉に加工する機械です。回転数の異なるローラー2本を利用して茶葉を巻き込んで切り刻みます。
工程の「押しつぶす(crush)」、「引き裂く(tear)」、「丸める(curl)」というそれぞれの言葉の頭文字をとって、CTC製法という名前で呼ばれています。
Crush(押しつぶす)
Tear(引き裂く)
Curl(丸める)
CTC製法で製造された紅茶は他と比べて細かい茶葉となるため、ティーバッグの紅茶として使用されることが多いです。
現代、ティーバッグの需要が高まってきているので、それとともにCTC製法で紅茶を作られることも増えてきています。
ローターバン(ローターべイン)製法
ローターバン製法は、ローターバン(ローターべイン)機という茶葉を揉捻するための加工機を使った製造方法です。
ローターバン機の特徴は、2~3台連なったとても大きな揉捻器だというところです。ローターバン機は人工萎凋(いちょう)を終了した茶葉を圧縮して切断し、細かく砕いて茶葉を製造します。
細かくされた茶葉は一度玉解きが行なわれ、それがさらに3台目のローターバンによって形を整えられます。
また、ローターバン機は「挽肉機」の原理を応用して作られました。挽肉を作るための機械を見本にして作ったのならば、茶葉が細かくなるのも納得ですね。
CTC製法とローターバン製法を併用した製法もある!
近年、CTC製法とローターバン製法を組み合わせた製法が推進されています。
そのため、CTC機は生産性・品質向上のための研究も盛んに行われています。
CTC機は急速に普及されて続けているのです。
おわりに
紅茶の製造方法を2つご紹介しました。
- CTC製法
- ローターバン製法
今回ご紹介した「CTC製法」と「ローターバン製法」のようなアン・オーソドックス製法は、世界中の紅茶生産地でとくに利用されている製法になります。
どれも一度に大量生産ができて、低コスト、短時間でできる製法です。忙しい現代に向いている製法だと感じます。
そのため、現代はこれら2つの製法が普及してきているのでしょう。
今回ご紹介した製法はアン・オーソドックス製法ですが、他にも製造方法はたくさんあります。
以下の記事に大まかな3種類の製法についてまとめてありますのでぜひご覧ください。